当日ダズ鰐本置けるよ!!
ちなみに当日の配布物。
■新刊■
「ニブいおとこ、ズルいおとこ」(A5/P28/Copy/小説2段組/¥200)
→ダズ鰐小説です。戦争後3週間以降かな、という曖昧さ。最初から最後まで
いちゃついてます。鰐の襲い受け。続きからサンプルちょこっと。
■既刊■
「CALLING」(A5/P64/1C/小説2段組/¥500)
→ドフ鰐小説。記憶喪失ネタです。少しだけ残っているので持っていきます。
*委託本もあるよ!「SUCK OF LIFE」の原田さんトコのドフ鰐本!^q^三^q^
お友達がコスしてるはず!!よろしければお立ち寄りくださいましー^v^
あと何かあったっけ…準備しないと!!
以下、新刊サンプル。
ピクシブにもあげてますが、それとは微妙に変えてみたよ!
*サンプル1*
「お前は、自分の主を足蹴にする気か?」
「…ボ、ス…?」
どうにか搾り出した声はすっかり掠れていた。口の中から喉まで渇いて仕方がないのは何故だろう。そんな事を考えていたダズに、主があっさりと種を明かす。
「フン、思った以上に薬が効いてたな。少し多すぎたか…」
「……」
しれっとした声と表情のままクロコダイルが言う。それを呆然と見つめながらダズはまだこの現状の意味を完全には把握出来ずにいた。無論、己が能力も使えず拘束されているという事実は間違えようもないのだけれど。がちゃり、と腕を動かすたびに鎖の擦れる音が部屋に響く。
「…ボス」
「なんだ」
ぐい、と腕を曲げて鎖を引っ張ってみる。が、切れない。身体からも力が抜けていく。これは薬の効果か、それとも海楼石か。
「いったい…どういう…」
自分は彼を怒らせてしまったのだろうか。身に覚えはないが、記憶が抜けている間の所業が気に入らなかったのかもしれない。しかし、彼の言動を見る限り今まで自分はずっと意識を失っていたようなのだが。少々混乱したまま呟いた言葉に、主、クロコダイルの眉間に皴が寄った。正確には元々寄っている皴の深さが増した、と言うのが正しい。こめかみ部分に浮かぶ青筋を見るに、自分は決定的に彼を怒らせてしまったらしい。
「この状況で、わかんねぇってのか」
「…何かの…罰…ですかね…申し訳ねぇんですが覚えが…痛っ!」
直後、頭に硬い衝撃を受けて、ダズには珍しい大きな悲鳴が上がった。痛みからどうにか立ち直り、自分を見下ろすクロコダイルへと視線を戻す。彼はダズに跨ったまま、左手の鉤爪を振り上げて動きを止めていた。ああ、自分はこれで殴られたのかと他人事のようにダズは思う。そしてようやく、クロコダイルの表情に気付いた。それと、暗くてはっきりしなかった彼の格好にも。
闇に慣れたダズの目に最初に映ったのはもちろん、僅かな光に反射する琥珀色の瞳だ。極至近距離にあるそれは、蕩けるような色合いをして自分を映している。彼の目尻は赤い。それから、吐く息も。甘く濃い花の香り。
*サンプル2*たっぷりと二時間近く風呂から上がってこない主に、流石に心配になったダズは恐る恐る浴室へ向かった。どうやら自分は、また彼を怒らせてしまったらしい。何故こうも彼の為と思って動いた結果がこうなってしまうのかわからない。仕事、はきちんとこなせている筈だ。情報を収集するのも、資金の調達、ホテルの手配、追っ手の抹殺、それから舌の肥えた彼に合う食事に酒、葉巻や全てオーダーメイドの服にコート。好きな香り、意外だが彼の好む甘い香りのバスジェルまで。残りは船だけだが、これにはもう少し時間がかかる。当分この場所を嗅ぎつけられることはないだろうから、しばらくは平穏に過ごせるはずだ。自分も、彼も身体の傷は癒えた。あとは、彼の。
「…ボス?大丈夫ですか、…ボ、ボス…!?」
「あー…?なんだ、てめぇ覗きの趣味があったのか…」
ぺたり、と床に座ったままの主にぎょっとする。勿論浴室であるから、彼は何も身につけていない。シャワーのコックはオープンになったまま、壁に凭れてクロコダイルは眠そうな表情でぼんやりと床を見つめていた。
「気分が…?」
「…別に…ちょっとのぼせただけだ…」
ああ、なるほど。そう言われて見れば顔が赤い。とろりと虚ろな瞳は既に半分程閉じかかっている。見たところ、身体は綺麗に清められているようだった。ダズはシャワーを止めると、大判のバスタオルで主の身体を包んだ。
「ベッドへ戻りましょう。シーツは替えてあります」
「…立てねぇ…」
ことり、と肩口に頭を乗せられる。まだ濡れたままのそれがダズのシャツを湿らせていく。どうやら動く気配のない主に、気付かれないように溜息をつくと、ダズはクロコダイルを包んだタオルごと抱え上げた。いわゆる横抱き、というやつだが、これが今は一番負担が少ないだろう。クロコダイルも一瞬、眉間に皴を寄せたがそれ以上何も言わなかった。清潔なシーツの敷かれたベッドに腰掛けさせて、濡れた髪を拭く。軽く後ろに流してやって、残った雫も拭いてしまう。これも準備していたバスローブをタオルの代わりに着せてからきちんと前も整える。途中何度もかくん、と落ちそうになる主を支えながら全てを整えきると、ゆっくりとベッドへ寝かせて毛布を掛けてやった。その頃には、もう半分以上夢の世界へと沈んでいるクロコダイルの額にかかった髪をそっと横へと流し、ダズの仕事は一旦終了だ。
「ボス…、大丈夫ですか。水は…?」
「ん、…いらね…お前も、寝ろ…」
「はい、シャワーを借ります。それから隣の客間に…」
「……ここで、寝ろ…」
「いや、おれは」
「寝ろと言ってる…」
目を覚ました時にいなかったらただじゃおかねえ、と物騒な言葉を吐いてから、クロコダイルの瞼は完全に閉じられた。
「……」
男二人、重なっている分には問題ないだろうが、並んで寝るには少し狭い。しかし、主の命令は絶対だ。違えるわけにはいかない。ダズ・ボーネスは、とことんプロであった。結局軽くシャワーを浴び、下着だけを身につけて寝息を立てる主の横へと並んで寝る。カーテンの隙間から見える太陽はもうとっくに夜明けを過ぎていたが、一晩中セックスを、それも薬を盛られての行為では流石に身体が疲労を訴えている。出来る限り、ベッドの端の方へ寄り、ダズは目を閉じた。
ふぐりまで到達できずに無念ですが、少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
わにふぐり…ω